送別会での乾杯の挨拶について
定年退職での上司からのスピーチの文例について
武藤さん、長い間本当にご苦労さまでした。
常務の中村です。
思い返してみますと武藤さんは、我が社が誕生し、成長し、そして、なんとか一人前になるまで、ずっといっしょに歩んでくださいました。我が社もごたぶんにもれず、オイルショック、バブル崩壊と経営の危機に直面してきましたが、そのたびにいろいろな面で力を発揮してくださった武藤さんに助けられてきたのです。
武藤さんが退職されようとしている今、武藤さんの今までの努力を無駄にしないよう、我が社をさらに発展、成長させていくことが、私どもの任務だとあらためて感じているしだいです。
今までご一緒に仕事ができたことは、私の誇りとなっています。本当にありがとうございました。くれぐれもお体を大事にし、実り豊かなときを過ごされますようにと願っております。
武藤さんの第二ラウンドの門出を祝い、乾杯したいと思います。
「お疲れ様でした。乾杯」
ありがとうございました。
定年退職での部下からのスピーチの文例について
中野さん、営業一筋の三十八年間、本当にお疲れ様でした。
中野さんをさんざん手こずらせた罰なのでしょう。幹事の方から乾杯の発声を言いつけられましたので、私の気持ちを述べさせていただきます。
私たちは中野さんに、さまざまなことを教えていただきました。チャンスを見極める感覚の大切さや、仕事ができることに感謝する気持ち。みんな中野さんのお仕事される姿から、教わったのです。
私は、中野さんが私たちに背中で示してくれた男らしさを、同じように示すことができる先輩に、いつかなりたいと思っています。私のような、上司に恵まれた部下をたくさん作れるよう、がんばります。
それでは、僭越ながら乾杯の音頭をとらせていただきます。今後の中野さんに幸多からんことを願いまして、
「乾杯」
長い間ありがとうございました。
人事異動での上司からのスピーチの文例について
中村さんの異動を惜しんでのお話は、まだまだ尽きないようですが、ここでいったん中締めをということですので、ひと言述べさせていただきます。
わが技術開発部で八年間、どんなときにも前向きに仕事に取り組んでいた中村さんを失うのは、私としましては本当に残念です。部のみんなが同じ気持ちだということは、今日のこの会を見ていてよくわかりました。
この会場の空気は今、中村さんを慕う気持ちで満ちているように感じませんか。私はそう感じています。
これからも、いっしょに仕事をすることがあるかと思います。そのときを楽しみに、新たな職場でのご活躍をお祈りして、はなむけのことばといたします。
中村さんへのありがとうの気持ちを込め、一本締めでまいります。では、お手を拝借、
「ヨオー、バババン、バババン、ババン、バン」
中村さん、これからもがんばって。
結婚退職での上司からのスピーチの文例について
堀井さんはこのたび、ご結婚を機に退職されることになりました。実は、結婚してもしばらくは勤務を続けてはどうかと、必死で引き止めたのですが、決心の固さに負けてあきらめました。今夜は、その報告とお別れの会です。
五年間、実にさまざまな仕事を頼みました。無理なお願いをしたことも何度もありましたが、堀井さんはいつも、いやな顔ひとつせず、てきぱきと片付けてくれました。おかげで、毎日気持ちよく仕事ができていたのです。明日からどうなってしまうのか、急に心配になってきました。後任探しもしているのですが、難航している状況です。このままだと、「戻って来てくれ」と懇願する日も遠くないかもしれません。
まあ、それは冗談として、時間があって気が向いたときにはいつでも遊びに来てください。みんなで待っていますので。
この退職は、本当はおめでたい出来事です。乾杯の発声は「おめでとう」でいきたいと思います。堀井さんの幸多き新生活を祈り、
「おめでとう」
堀井さん、どうぞお幸せに。
「乾杯・献杯・中締め 実例事典」より