定年退職の送別会での挨拶などスピーチの文例を紹介

定年退職の送別会での挨拶について

送られる側の感謝のスピーチの文例について

ポイント:寂しさや別れのつらさばかりでは、場がしんみりしてしまいます。今後の抱負も語り、前向きにまとめましょう。

本日は私のために、このような盛大な会を開いていただき、ありがとうございました。

あたたかい励ましやはなむけのお言葉をいただきながら、皆さん一人ひとりの顔を見ておりますと、様々な思い出が胸をよぎります。すばらしい上司や同僚に恵まれて過ごした私の会社生活は、とても幸せで充実したものでした。それもひとえに皆様方のおかげと、あらためて感謝しております。

私どもの入社当時、中卒、高卒で入社する人が「金の卵」ともてはやされましたが、今は定年退職者のことを「ニュー金の卵」というのだそうです。私も、まだまだ老け込むつもりはございません。これから、自分の経験を活かせる職場を探し、これまでの会社生活同様、第二の人生も実りあるものにしていきたいと思っています。

皆さんもお体に気をつけて、ますますご活躍ください。本日はありがとうございました。

送られる側の感謝の言葉の例文について

ポイント:幸せだったことや意義深いことを感慨として述べ、退職後の生き方についての考えを話す。

本日は、本日は、私のために立派な送別会を催していただき、心から感謝いたします。

私が入社したのは、今から三十五年前のことですが、当時は社員数も二十人足らずの、小さな食品製造会社でした。それがいまや一部上場の、世界各地に支社を持つビッグ・カンパニーに成長しました。初代の山本社長をはじめとする皆様の汗と努力の賜物です。

私などは、そうした優秀な人々の後からついていっただけですが、高度成長時代を体験できたことは、一サラニーマンとして幸せなことであったと思います。

退職後の身の振り方については、まだ何も考えておりませんが、できれば何かボランティアのような仕事をしたいと、漠然と考えています。今後ともよろしくお付き合いくださいますようお願いいたします。本日はありがとうございました。

送る側のお礼のスピーチの文例について

ポイント:「ご苦労さま」は目上から下への表現なので、年少者がねぎらいの言葉をかけるときは「お疲れさま」とします。

田村さん。長い間おせわになり、ほんとうにありがとうございました。

田村さんは、職人かたぎというのでしょうか、口数は少ないのですが、熟練した確かな腕は、いつも私たちのお手本でした。そして、武骨な優しさも持ち合わせていました。

仕事の遅い私が残業していたら、すでに帰り支度をしていた田村さんが、黙ってまた作業着に着替え、私の仕事を手伝ってくれたことがありました。恐縮する私に、田村さんはただひと言「なに、お互い様だ」と言ってくれましたね。でも、とうとう、田村さんには助けてもらいっぱなしのままでした。

ただ、私は、田村さんが黙々と作業を続ける背中から、多くのことを学びました。御恩返しはできませんでしたが、田村さんから学んだことは、これからの仕事に生かしていきたいと思います。

田村さん、ほんとうにお疲れさまでした。

送る側のお礼の言葉の例文について

☆送る側のお礼の言葉の例文

ポイント:慰労の言葉→入社当時のころ→在社中の仕事ぶり→第二の人生への励ましの言葉、が基本形です。

高木さん、長い間、本当にご苦労さまでした。

社歴の古い人はご存知かと思いますが、高木さんは、私とほとんで同期の入社です。社員の数がまだ三十人に満たないころから、高村副社長、西田専務などとともに、この会社の基礎を築いたメンバーのおひとりです。

高木さんは入社以来、今日までずっと経理と財務を担当してきました。地味な仕事ですが、会社の根幹となる最も骨の折れる業務のエキスパートとして、会社の発展のために多大の貢献をしていただきました。

定年後も何らかの形で会社に残ってほしかったのですが、しばらくはのんびりして、第二の人生をゆっくりと考えたいというご返事でした。まことに鮮やかな引き際です。

高木さん、長い間ありがとうございました。どうぞお元気にお過ごしください。

☆送る側のお礼の言葉の例文

ポイント:目上の人には「ご苦労さま」は失礼。「お疲れさま」などの言葉の方が無難です。

吉田部長、お疲れさまでした。長い間ご指導をいただきありがとうございました。至らない部下で申し訳なく思っております。私としては、いつか恩返しをと思っているうちにこの日が来てしまい、言葉もありません。

私は入社以来、ずっと吉田部長のもとで、経理の指導を受けてまいりました。あるとき、部長はこうおっしゃいました。
「ただ数字を計算しているだけが経理の仕事じゃないよ。数字の持つ意味や裏側がわかるようになると、なかなか面白い仕事だよ」と。

このごろその意味が少し分かってきたような気がします。これからは、部長に教えられたことをよく守り、立派な経理マンになることをお誓いいたします。

最後に吉田部長が第二の人生を健やかに過ごされますよう、心からお祈りいたします。

「短いスピーチあいさつ実例大事典」より

「短いスピーチ実例集」より

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